ゴルフの未来2 

ゴルフ人口が減ってきたから、未来に向けて若い人へ啓蒙するという考えでは失敗します。
前号でも書いたけど、ゴルフを若い人は基本的にやりません。

何かのムーブメントが起きて、若い人が(ジュニア含めて)一斉にゴルフをやりだしたという事実は、 世界中何処の国でもありません。今も昔もです。

「若い人を参入させる!」という過去の成功事例が無く、現実的ではない事実に対して、日本のゴルフ業界がチャレンジしています。
特に効果的な策略も無く・・・・・

私は「無駄な努力」と全てを否定している訳ではありません。
ただ、客観的にビジネスマンとしてマーケットを捉えて、誤解を恐れず言うならば、
「このままでは絶対にうまくいかない」「戦略なき対策ばかりで、本当の原因・理由を分かってない」と言いたいです。


どういうことか・・・・

ゴルフ人口が減ったのは若い人がプレーしないのではなく、
本来ゴルフデビューをすべき新生社会人がゴルフに触れる機会が減ったからです。

ゴルフは大人の遊びです。ほとんどのゴルファーが社会人になってから覚えます。
似たような事は、銀座や赤坂のネオンや、麻雀なども一緒です。
お金が掛かる遊びは刺激的で魅力的です。しかし自分が知らない世界へは簡単に踏み出せません。
これらは学生から社会人になって、上司や先輩が教えてくれたものです。

ところが現実はどうでしょう?

アフター5に会社で一緒に飲みに行きますか?
休みの日にバーベキューに行きますか?
社員旅行はありますか
上司と部下で仕事以外でコミニケーションはありますか?


人間関係が希薄になった。
会社内で個々のプライベートに立ち入れなくなった。
若い人が上司や取引先とコミニュケ―ションを取りたがらない。
上司が部下にゴルフでも誘うとすれば、パワハラだセクハラだと騒ぐ。


どうやったら新生社会人はゴルフを始めるきっかけを作れるのでしょう?
上司や先輩がゴルフを教えなければ誰が教えるのでしょう?
今のフレッシャーズは先輩からの誘いも無しに、自発的にゴルフへの興味が自然に湧いてくるのでしょうか?

この時流は実はとっても深刻なんです。
ゴルフ人口が減っているという事実だけではありません。
銀座や赤坂のネオン街も瀕死の状態です。
熱海や鬼怒川の旅館は社員旅行が無くなって廃業が相次いでいます。
会社の側に雀荘ってまだありますか?

社会人として先輩から後輩に受け継がれてきた大人の遊びが廃れているのです。
今までゴルフを発展させてきた、社会人文化としての伝承が途絶えた・・・・
それがゴルフ人口が減っている要因の一つです。


次回はもう一つの理由・・・
2017年2月12日付


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